観劇初心者の記録

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グランギニョルの幕が閉じる② ゲルハルトとマルコについて

ネタバレしかありません。

 

 

◆ゲルハルト・フラについて

 

 家名に呪われ、亡き父親の影に怯え続けてきたゲルハルト。

フラ家のために、フラ家のために、名誉あるフラ家のために!

必死に努めを果たしても父に認めてもらえない空虚な心と、自分と同じような立場にありながら、デリコ家の名に従属しないダリへの憧れ。

世間への体裁とフラ家の断絶を防ぐために、マルコとマリアの子を自らの子として育てること。ゲルハルトという個人よりも、フラという家名を重んじること。

幼年期から現在まで、精神的に崩壊してしまいそうな状況でも、彼を立たせているのは間違いなくフラ家を守るという使命感。

永遠に抜けられないループの中で、悩ましく美しく生きるゲルハルト。

その心を満たすのは、原初信仰だけなのか。

 ゲルハルトはダリよりも更に血統意識をこじらせているから、吸血種のヒエラルキートップたるTRUMPにしか救いを請えないのかもしれない。

 

ゲルハルトはアンジェリコを愛せたのだろうか。

 

◆三浦さんについて

 

 三浦さんは、数年前の仮面ライダーオーズ/OOOでしか見たことがなかった。

当時、粗暴な役と気弱で優しい二役の演技が上手だなと思った記憶。

 

まさに美青年、貴族、耽美といったワードがぴったりで、

顔が綺麗な役者はたくさんいるけれど、ここまで高貴な雰囲気を出せる方はそういない。

背が高くて顔が小さくて、儚げで気品があって…と書くとまるで女性への褒め言葉。

腕を組んで少し胸を反らし 静かに歩を進めるところ。フェンシングのような剣さばき。星に手を伸ばすシーン。

どれも印象的だった。

少し鼻にかかったような発声も。

私はもう、ゲルハルトは三浦さんしか考えられない。

 

 

◆マルコ・ヴァニタスについて

 

 マルコに関しては、まだ整理しきれていないところがある。以下自分のために整理。

マルコ=ウル=ダミアン。ややこしい。

ウルという原初信仰の吸血種で、幼い頃にダリの父クロードの異教団粛清により両親を亡くしている。

同じく両親を亡くした人間のスーとともに追っ手を逃れて育つ。

その後ダミアン・ストーンにイニシアチブを取られダミアンコピーとなり、マルコ・ヴァニタスという下級貴族にすり替わる。

下級議員としてゲルハルトの下で働いていた際、ゲルハルトの妻 マリアとの間に子どもができる。

ゲルハルトの部下をクビになったのち、ヨハネスの部下となった際にヨハネスのイニシアチブを掌握。

スーが子どもを身籠もる。

ヨハネスにダリを異教団殲滅作戦や繭期少年少女失踪事件の担当にさせ、グランギニョルを開始する。

 

グランギニョルの目的は、ウルのダリへの復讐とダミアンのTRUMPへの供物。マルコの中の二つの人格が絡み合い、一つの残酷劇を仕立て上げた。

とはいえ、グランギニョルの劇中では、ほとんどがダミアンの人格であったように感じる。

マルコの「ウルが原案を書き、ダミアンが脚本と演出を務め、ダリ・デリコが主演するグランギニョル」というセリフからも。

ウルはダミアンコピーにされた後どの程度人格を保っていたのだろうか。

ウルがダミアンからスーを助けたということは、イニシアチブによる人格のコピーは、元の人格への上書きではなく、元の人格を残したままダミアンの人格を追加するということなのだろうか。

(なんとなく二輪咲きに繋がりそう)

 

ダミアンについては、まだ謎が多いので今後の作品でどう描かれていくかが楽しみ。

ただ、どう考えてもクラウスはグランギニョルを望んでいなそう。

ダミアンはTRUMPにグランギニョルを捧げて、何を得ようというのだろう。

 

それにしても

不死を与えれば諍いが起こり

不死を奪えば望んでいないグランギニョルを捧げられ

愛するものは自分と共に不死を生きることを選ばず(ここは逆説的かもしれないけど)

不死を与えた愛するものに恨まれ続け

それでもなお死には手が届かない

クラウスの孤独は考えただけでもゾッとする。

 

◆栗山さんについて

 

 栗山さんは今回初めてお名前を知った。

ブロマイドが3枚の人だから重要な役どころなんだな、くらいの認識。

田舎出身の下級貴族の役はコミカルでハマり役。少し訛ったようなイントネーションをつけていて、人畜無害な人物というイメージを刷り込む。

正体を明かしてからの、特にウルを噛むシーンの狂気。目力が物凄かった。

それと、セリフをとちらなかったのは私が見た中では栗山さんだけだったと思う。

演技、アクションとも派手さはないけれどレベルの高い俳優さんだと感じた。

 

 

kan-geki.hateblo.jp

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