観劇初心者の記録

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グランギニョルの幕が閉じる④ スーとフリーダについて

ネタバレ。

 

 

 

 

◆スー・オールセンについて

 

 

異教団殲滅作戦の際、ダリの命を救った人間種の女。

教団がTRUMPに捧げるための供物であり、奪還される可能性が高いと考えたダリが 血盟議会に引き渡さずデリコ家で匿った。

実際は、マルコ=ウルがダリへの復讐とグランギニョルのためにデリコ家でダリの周辺や内情を探らせていた。

こう、ウルのためにデリコ家に潜入し諜報活動をしていた…と文字にするとスパイのようだけれど、スーのことは とてもそう思えない。

デリコ家に匿われフリーダやダリの優しさに触れ、ウルへの愛情や復讐心との狭間で苦しんだ人。

原書信仰の両親の元に生まれたが故、背負うことになった呪い。

自らの生と、生まれてくる子ども(ウル)の生を呪うスー。

吸血種に翻弄され続けたスーが、フリーダに心を救われ、ダリに子どもを託すことになるのもまた因果。

 

デリコ家に匿われているとき、スーは どんな思いだったのか。

悪口を言い合いつつ気にかけてくれるダリ、身重な体と心を労わってくれるフリーダは ウルに次ぐ、もしかしたらウルと同じくらい大事な存在になっていったのではないか。

デリコ家にいた数か月が、スーの人生における幸せの大部分を占めているのかもしれない。

 

 

◆田中さんについて

 

 

演技経験はあまりないのかもしれないけど、細い手足と白い肌からあふれる透明感がひときわで スーの無垢なイメージにぴったり。

華奢で儚げで 生意気。

演技力とか、表現力という意味ではまだまだ発展途上なのかもしれない。

だけど、周りのキャリアを積んだキャストに喰らいついていく姿が印象的だった。

それとカーテンコールで度々見せる涙は、こちらの感情をさらに高まらせた。

 

 

◆フリーダ・デリコについて

 

フリーダは愛の人。ダリへの愛情、スーへの親愛、共存主義という博愛。

ハート型の髪型はそれを表しているのかな。

「幸せであろうと努力しています。」

グランギニョルの中で、一番印象に残っているセリフ。

生まれも育ちも良く、全てを持っているように見えるフリーダが幸せであろうと努力している。

今まで末満さんのお話で教訓のようなものを感じることはなかったけれど、フリーダの生き様には胸を打たれたし衝撃を受けた。

 

影響されやすいなあと思うけれど、私は観劇や映画鑑賞、読書のあとは自分を顧みる機会が与えられるような作品ほど印象に残る。 

好きとはまた違う。

それはお話の面白さや仕上がりとは関係ないところなので、グランギニョルがお話自体も面白くて印象に残る作品というのがすごく嬉しい。

 

閑話休題

ダリについての記事でも書いたけど、ダリがラファエロに殊更厳しくしていたのは

フリーダの「ラファエロの前では厳格な父親でいてください」という言葉があったから。

ダリとフリーダの間の愛情が見えて、だからこそTRUMPを観た人は絶望を深くする。

 

 

◆愛加さんについて

 

元宝塚の方ということは知っていたけど、それ以外の前知識は全くなし。

前出のハート型の髪型、正直どうなんだ…と思ってたけど気品溢れるお姿になるのすごい。

今宵は黒き夜は最後の高音の伸びとか素晴らしくて鳥肌が立って仕方なかったし

フリーダがマルコに噛まれた時の絶叫は誰よりも響いて壮絶だった。

可憐なお顔立ちだけど、なんていうかパワーがある。

愛加さんが登場すると場の雰囲気が引き締まる。

勿論フリーダの役柄もあるけど、愛加さんが緊張感を与えてるんだと思っている。

宝塚観てみたいなー!!!と本気で思いましたが、色々とルールがあるようなので初回はできれば経験者の方と行きたい。予定は未定。

 

 

 

kan-geki.hateblo.jp

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